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2026
18Jan

四谷快談 No.251 選択肢

  • 四谷快談

 「理想と現実」。なんだか使い古された言い方なのだけど、どういうわけか私が関わるあらゆる場面でこのことがいつも課題となっている気がする。それはつまり私自身が「理想と現実」という課題を抱えているということなのだろうなぁと熟々思う。
 理想的と思うことの一つは選択肢があるということだ。
 その街にキリスト教会がたったひとつしかない場合、何か問題が生じたら選べる選択肢は「続ける・やめる」しかない。都市部には無数に教会があるから、一つところで何かが起こっても別の場所が選択出来て、そのための負担も比較的少なくて済む。
 「選択的夫婦別姓」について現首相は極めて消極的らしい。選択肢を増やすことがどうして家族の崩壊に直結するとお考えなのか、その辺が私には全くわからない。夫婦どちらかの姓を名乗ることも、二人が別の姓を名乗ることも、便宜上旧姓を使うことも、あらゆる選択肢を少なくとも法的に平等にすることが嬉しい姿だと思う私とは全く価値観が異なるとしか言いようがない。
 子育てをするにあたって、大人の働きを中心に考える家族、子ども中心に考える家族、そのどちらがあっても良い。だけど政策として片方だけが重用されると選択肢を失ってしまう。特に地方自治体などで「子育て」と「保育所」がイコールでしかない議員さんや政治家さんたちを多く見かけてきた。他にあるということを全く理解していないかたがたである。このかたがたに「選択肢がある方がしあわせ」という価値を知っていただくことは、とてつもなく骨が折れる。
 そして困ったことに、ひょっとすると多くの人が選択肢があることをむしろ煩わしいと思い始めている気がしてならない。選択出来ることが最低限の「自由の確保」であるとすれば、むしろ進んでその自由を放棄するというような。コスパやタイパという価値基準がそういった思考を形成している要因ではないだろうか。
 無駄なことや無駄な時間って、大事だよなぁと、自己に甘く。

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