先日、どうしても無性にスパゲッティナポリタンが食べたくなって、なるべく太いスパゲッティを探し回った。幸い近くのスーパーに直径2ミリの乾麺が売られていた。加えてやはりナポリタンなら赤いウインナーがほしいじゃないか。今ではなかなか見かけない気がして(それは全く気のせいだったのだが)その店に1種類だけ売られているのを見て驚喜した。
ところが、赤いウインナーの下の段に不思議な袋を見つけた。同じようなソーセージなのだけど、袋には「温めるだけでタコさんになります」と書かれているではないか。
赤いウインナーと言えばナポリタンもそうだがやはり「タコさんウインナー」、お弁当の定番だ。わたしが子どもの頃にはむしろ赤くないウインナーの方が珍しかった程だが、当然家で切り込みを入れてフライパンで焼いてタコさんをつくった。わたしはもっとたくさん食べたかったので魚肉ソーセージを使って「カニさんソーセージ」を創作したりもした。不格好ながら楽しかった。
でも今は、暖めるだけでタコになる。タコなりカニなり子どもでも出来るのだ、そんなに技術は要らない。だがキットが売られているというわけだ。驚く。
連れ合いが「料理が苦手な人が増えたんじゃない」と言う。勢い幼稚園での弁当の話しになった。そして幼稚園を選ぶ人たちはホームページなどで「手造りお弁当」と書いてある園を最初からパスするらしい。そういうご時世だと言えばそれまでだが…。
管理栄養士でもある幕内秀夫さんは、「園児のお弁当はおにぎりで充分」と言う。科学的根拠あっての話し。それを信じるなら幼稚園でも「おにぎりだけ」を推奨したい。全日程はなかなか理解を得られないかも知れないから、例えば週1日とか。その方が「週1回給食」よりもよほど意味がある気がするのだが。
以前も書いたけど「食育推進」を力説したいのではない。でも生きているのだから「食べる」ことを喜びたいぢゃない?