今回、急な帰省でしかも移動は振替休日。最も早く秋田に入る新幹線のチケットを珍しく券売機で求めようとしたのだが、全ての時間帯で普通車もグリーン車も空席は無し。「立席」だけ購入ランプがつく。どうせ同じなら、といちばん早い時間のキップをとって四ッ谷駅から中央線に乗り込んだ。
東京駅は連休最終日の昼前で激混み。人混みをかき分けるように車椅子を押しながら進む。新幹線ホームで確認したらこまち号12号車は車椅子対応らしい。なんという偶然。安心して乗り込み、車椅子を固定した。隣の席も空いてはいたが何せ「立席特急券」なので、途中駅に着く度に席を立って乗客が落ち着くのを待った。すると車掌さんが来て、「今度からは係員のいる窓口で車椅子席を予約してから乗ってください。そうすればどの駅のホームでもスロープを用意しておきます。」と、私の分の指定席料を請求されちゃいました。ま、おかげで落ち着いた。
帰りは車掌さんが言うとおりにしようと思ったが、全国的にみどりの窓口は閉鎖。前夜だったが横手駅券売機の係員呼び出しボタンを押してわざわざ出てきてもらい、事情を話して座席2名分を仮予約し、翌日再び券売機で今度はネットオペレーターを呼び出してやりとりし、正式に2枚の指定券を手にした。告知が出来ていたので横手駅でも大曲駅でも東京駅でも四ッ谷駅でも係員がスロープを持って乗せてくれたし、到着を待っていてくれた。
東京駅には「車椅子センター」という部署があるそうだ。そこのスタッフがわたしに代わって車椅子を押して相変わらず混雑のホームやコンコースを美事にかき分け「車椅子が通りま〜す」と叫びながら最短コースを誘導してくれた。さすが手慣れたもの。
今から40年ほど前脳性麻痺の青年をボランティアチームで介助していた。あの頃は車椅子をエスカレーターに乗せるのも普通だったし、電車を降りたら周りの人誰にでも声をかけて階段を担いでもらったことを懐かしく思い出しながら帰ってきた。
2025
02Mar
四谷快談 No.205 初の体験
