この日朝、例年のようにレンタル自転車に乗り千鳥ヶ淵戦没者墓苑に向かった。平和祈祷会に参列するためだ。
四谷見附から国道20号線をしばらく進んで「番町中央通り」に入る。すぐ「7&i本社」を左手に日テレ番町スタジオをめざすと右手にイスラエル大使館がある。今年は特にこの大使館が日本の警察官によって厳重に警備されている(気がする)。「とんでもないことを平気で行い続けている国」だ、きっと多数の反感をかっているのだろうなどと呑気に自転車を走らせた。
この番町中央通りはアップダウンを繰り返しつつ、15分くらいで「墓苑入り口」。いつものようにコンビニ千代田三番町店で自転車を返却し墓苑に向かったのだが、目の前の西門が開いていない。「8時30分まで開きません」と。しかたなく東門に向かうと、なんと検問所が設けられているではないか。所持品の検査は言うに及ばず、金属探知機でボディチェックまでされて黄色いシールを渡される。このシールは昨年もあったのだが、今年の警備はそれ以上。そしてひょっとしたら年々厳重になるのだろうか。墓苑の前で平和を祈るだけ──危害を加えるハズもなし、もう詰んでいる総理じゃツマラン──なのに、なんだかなぁ。この警備その他の影響で、平和祈祷会自体も30分繰り下げられることになったという。ますます、なんだかなぁ。
西中国教区に在籍していた時、この日は教区主催の平和集会が行われていた。そして「敗戦の日」と呼んでいた。「終戦」ではないという強い意志がそこにはあった。この国がしかけた「アジア・太平洋戦争」に「敗けた日」なのだ。もちろん「勝ちたかった」のでもない。「敗けた」意味を考える日、そもそも「しかけたこと」自体を過ちだったと心に刻む日なのだから。
そして、だからこそ、警備がどんどん過重になるこの時代ゆえに、本当に「終戦」を求めたいと思った。世界中で「戦い」を「終わらせる」日。世界の「終戦の日」を心から望みたいと思った。
2024
18Aug