キ保連夏期講習会が4年ぶりだそうだが対面で行われた。全国から参加者465名、講師・スタッフで総勢500名近い大きな講習会となった。会場の紀尾井カンファレンスもほぼ満杯。
キリスト教保育連盟はその名の示す通り「キリスト教保育」の普及に力を注ぐ団体だ(個人の感想です)。長いこと、そして途切れることなく「キリスト教保育とは何か」が問われている(個人の感想です)。今回主題講演を行った松浦浩樹さん(キ保連キリスト教保育研究委員長・和泉短期大学)の講演題も「今こそキリスト教保育を」。感覚的には「今(未)だに?」なんだけど(個人の感想です)。
「キリスト教保育指針の改定の経緯と基盤」が講演の主旨だが、キリスト教保育研究委員会でも長く議論が続いていた「キリスト教保育とは?」に、前の理事長である長山篤子さんは「“とは”は、“とは”でしかない(!)」と仰ったという。面白い。つまり定義づけには実質的・実際的意味はないのだということではないか。だが多くのキリスト教幼稚園で例えば入園説明会などの折りに「我が園は「キリスト教保育」の園です」と言う。ということは、その中味は良く言えばバラエティに富んでいる(つまり統一性はないし、縛るものでもない)ということなのだろう。さらに考えれば、それぞれの幼稚園の現場で「これが我が園のキリスト教保育」と胸を張れる事柄がなければ、言葉に(子どもや保護者に、そしておそらくキリストに)対して無責任だということになるではないか。
たぶん長く議論が続いてきたのは、だからこそ手がかりはないのか、という切実さがもたらしたことだったのではないか。今回改訂されたキリスト教保育指針2024年版にはこれまでの指針では1回しか書かれていない「見えないものに目を注ぐ」という言葉の掲載が増えたという。それが、それこそが手がかりなのだとわたしは思う。四谷でのその展開に、乞うご期待!
2024
28Jul