2023年に自殺した人の数が公表された。2万1837人。充分に驚くべき数字だが、これでも22年より44人少なくなったという。内訳は男性116人増で女性160人減。
一方少中高校生の自殺は最も多かった22年が514人で23年は一人減り513人。小学生13人、中学生153人、高校生347人にのぼるらしい。
原因・動機で最も増加したのは経済・生活問題で484件だそうだが、そもそも理由の判別が出来ないケースも多数あるに違いないことを考えると、生き難い社会であるという現実に変化はないということなのかもしれない。
幼稚園の現場にいる者としては小学生が13人も自殺を実行しているということに愕然とする。そりゃ率で見たら少ないかも知れないが、まだ小学生に過ぎない彼らから生きる希望を奪い去ったのは一体なんだったのか──そんなのは率に左右されないではないか──、考える頭に・心に重苦しい黒雲がたなびく。
別段「キリスト教保育だから特別」でもなんでもなく、子どもたちには「生まれてきてヨカッタね」「いのちには意味があるんだよ」と言い続けてきたし、これからも言い続けたい。だが、そんな言葉さえ絵空事にしか響かない現実を抱えていた小学生が13人も居たということ。一体私は何をしてきたのか、厳しく追及されて然るべき数字=現実ではないか。わたしの吐いてきた言葉に重みがなかったのだ。響かなかったのだ。現実から切り離された、浮いた言葉だったからだ。
そして一方、夢や希望にあふれていながらそのいのちを奪われる「戦争」という愚かな出来事が止まらない。その愚かな行動は誰か一人が命じることで始めたのだ。しかも命じた本人には危険が及ばないように何重にも守られて。
「だから、わたしをあなたに引き渡した者の罪はもっと重い。」(ヨハネ19:11)。罪が問われる中にわたしが居る。
2024
31Mar