兵庫県川西市の中学校給食で、白米を完食できないのでふりかけを持参したいという生徒の要望が受け入れられたが、市議会では反対意見も上がっているというニュースを耳にして興味を引かれた。ただ反対する市議の意見がなんだかヘンな論理に思えた。
テレビニュース(だけではないが)は当然「編集」が施される。秒単位で流される訳で、カットのしかたで編集者側の思いに誘導されてしまいがち。編集者が違えば(つまり局が違えば)印象ががらりと変わったりもする。そこでこのことをちょっと詳しく取り上げているニュースをネットで検索した。
23年4月に川西市長と中学生との意見交換会で生徒から「給食の食べ残しを防ぐためにふりかけ持参を認めてほしい」との要望があり、教育委員会は同9月から条件付きでこれを認めたのが発端。川西市は22年9月1日から週5日の米飯全給食がスタートしたばかりだという。反対している市議は「なぜ残食が出るのか、さまざまな知恵が子どもたちから出てきたはずだが、結局ふりかけを持ってくることに集約され行われた」ことに問題を感じているという。なるほどそういう意見ならヘンな論理ではない。
私が興味を引かれたのは、中学生と市長との意見交換会で生徒が堂々と意見を言っていることだった。まぁ教育委員会がストレートではなく様々な条件を付してしまったけど、先ずは生徒の意見が通ったということを称賛したかった。
「学校給食摂取基準」があってそれを基に管理栄養士が苦労してメニューを考えているのはその通りだろうが、だから生徒は意見するなと押し切られるのがこれまでのパターン。そんなことが続いたら「たかが1票で世の中変わらない」と思わせてしまう(実際そう思っている人が多数だろう)。今回先ずは生徒の意見が通ったのは驚きではないか。
そして願わくは、これですべて解決ではなく次のステップをさらにみんなで考えてほしい。そういう社会であって欲しい。
2024
25Feb