11月1日は「全国すしの日」である。たいそう歴史のある記念日で、その歴史はわたしの年齢と同じである。ちょっと自慢げ。また「わんわんわん」で「犬の日」でもある。
だがそんな呑気で平和な事柄とは別に、この日は大変心騒ぐ日でもある。何故って、日本全国だいたいの「幼稚園」はこの日に入園願書を受け付けるからである。
当然四谷新生幼稚園もこの日、入園願書を受け付けた。因みにこの願書を配布するのは10月15日でこれもほぼ全国共通。約2週間の期間で今年は18通の願書が出た。ということはよほどのことがない限り最大で18人が申し込みにやって来るということ。漏れなくやって来ることなど経験上あり得ないので、「15名ぐらいかな」と予測する。蓋を開けてみたら16名が提出、昼前から面接を行い、11月2日午後に16名全員が入園手続きを終えた。もちろんこれから4月になるまでの間、転勤などの理由で人数の出入りはあるだろうが、今の年長組が20人卒園し、新しく年少組に16人を受け入れ、都合マイナス4という2024年度の全体像が見えてきたわけだ。
面接でご家族にお話を伺うと、ほとんどのかたが「都心には珍しい自然あふれる園庭で、子どもたちのやりたいことをちゃんと聞き入れてくれる」ということに大きな信頼を寄せていてくださっていることがわかった。幼稚園入園希望者の激減は少子化が加速している状況では当然のことと受け止めなければなるまい。それを少しでも食い止めるために「何か新しいこと」をやりたがるものだ。だが、丁寧にお話を聞く限り、お家の方々は今幼稚園が行っていることに信頼してくれているのだ。であれば、わたしたちの歩みの方向は明白。「今やっていることを今以上に徹底する」道を進め、ということだ。とことん追求しよう、この道を。
子どもは人格を持ったひとり。大人が(こそ)子どもを徹底して信頼する。「それがわたしたちの園です」と胸をはるまで。
2023
05Nov