新宿区に私立幼稚園は9つしかない。この9つの幼稚園が「新宿区私立幼稚園連合会」という組織を作って、区内の子どもたちの教育環境を整えるさまざまな活動を行っている。
その一つは園長会。ほぼ毎月1回開かれるのだけど、四谷の場合これまでの経緯もあってほとんど副園長が出席している。実際さまざまな実務・お役を彼が引き受けてきたので、新しい園長が出席するより効率も良いのだ。
もう一つがPTA連合会。9つの幼稚園から二人ずつ委員が出て役員会を組織し、総会や講演会の企画・準備・運営を担い、「P連だより」というニュースを年2回発行し、区長や区議会議員各会派との折衝なども担う。まさに八面六臂の活躍。
先日も役員会があって陪席した折に、顔見知りになった他の幼稚園の役員さんとエレベーターで一緒になった。「ご苦労様です、いつもありがとうございます」と声をかける。夏休み、初めて引き受けるP連役員の仕事で、なんだか目が回っていたと笑って話してくれた。園長なんてそういう人たちの働きのおかげで胡座をかいていられるわけで、「本当に申し訳ない、ありがとう」と答えるしかなかった。
新宿区の面積は18.23平方キロで東京特別区(23区)の中では上から13番目。23区に占める割合でも13番目。人口で12番目、人口密度は8番目らしい。区には新宿御苑や神宮外苑など大規模公園がけっこうあるから人口密度は高めかも知れないが、その他を見たら特別区の中では人といい土地といいわりと中くらいの位置なのだね。
とは言えそのエリアを9つの幼稚園18人のお母さんたちがとりまとめているわけで、何とありがたいことだろう。その働きがあって初めて「幼稚園」が広く認知されるのだね。
それぞれ特徴を持つ9つの幼稚園が、思想や信条をひとまず脇に置いて共働する。労は多いがなかなかステキなことだな。