新宿区私立幼稚園PTA連合会大会に参加した。時折強い雨の降る中、四谷から牛込柳町までずぶ濡れ覚悟で30分ほど歩いた。
以前も触れたかも知れないが、わたしは歩き回ることが好き。晴れているに越したことはないが、雨だって濡れることがそんなに厭じゃない。それよりも訪ねたことのない道を歩いて廻ることが楽しくてしょうがないのだ。だけどなんだか新宿区私幼連が咬む企画はこのところ雨続き。誰か強烈な雨男でもいるのか?
大体こういう大会の第一部は来賓の祝辞(それも議員連中)で正直言って特段心に残らない。今回も例外なく。だが第2部に登壇したのは尺八奏者で作家、尚且つ元埼玉県教育委員長を務め、近著「ママがいい!」が話題の松井和さんだった。
事前に丁寧なレジュメが配られていて、開会前に(1部挨拶の最中も (^.^))目を通し、「これは政治家には耳が痛かろうなぁ」と思ったら案の定第一部終了後区議会議員一人を除いて全員いなくなった。和さんも開口一番「わたしの話を聞いていちばん勉強してほしい議員たちがみんな退席する」と会場を笑わせ、終始和さんのペースにみんな取り込まれ、会場は爆笑あり涙ありのあっという間の2時間だった。
和さんは「大宇宙が0才児をわたしたちに与えてくれるのには意味がある」と仰います。何も出来ない──会話も交わせない、寝ているだけで、人の手を借りなければ命をつなぐことも出来ない──0才児がそこにいるのは、周りの人間が「良い人間」になっていく手助けをすることを天命として持っているからだ、と。
そういえば佐々木正美先生が、「生まれて数ヶ月の子どもが何かの拍子に笑う。すると周りのおとなたちが『笑った、笑った』と笑う。やがて周りを笑顔にすることが子ども自身にとっても嬉しいことになってゆく」とお話しになっていたなぁ。
確かにわたしたちは0歳の赤ん坊から「わたしは誰なの、なんで生きているの」の答えをたくさんもらってきたのだ。