わたしは毎朝コーヒーを飲む。先日2011年から愛用のコーヒーメーカーが突然うんともすんとも言わなくなった。電源が入らない。しかたないので同メーカーの後継機を購入した。
紙の使用削減が提唱されていたからだろうか、壊れたコーヒーメーカーにはプラスチックフィルターが付いていた。だが新機種にはそれがない。もともとペーパーしか使わないから構わないのだけどね。でも…。
森林資源の伐採が問題視され、それが地球温暖化に拍車をかけ生態系を乱しているのだからと、紙の使用を極力削減することは社会的ブームだった。ところが、今はプラスチックの削減なんだと。ファストフード店では紙製ストローが使われてもいる。なんだか口当たりが悪くて味まで落ちたように感じてしまうのだけどね。そんな些末なこと以上に、「プラスチックの代わりにカミ」で本当に良いのか、と思ってしまう。あれだけ「カミの削減」が叫ばれていたのに、だよ。
そういえば「マイ箸」ムーブメントもあったなぁ。割り箸が非難の対象だった。今外食そのものができないけど、飲食店でも割り箸ではなく普通に箸が置いてある。マイ箸を使う人はまだいるのだろうか。使用後の箸は大量の水と合成洗剤で洗われるのだろう。すると排水汚染の方は大丈夫だろうか。以前は合成洗剤がやり玉に挙がっていたのだけど…。
という具合に、世の中はフクザツに絡み合ってできている。白か黒かハッキリしているならどちらか好きな世界に棲み分ければ良いのだけどね。でも現実がそうでない以上、問題解決のためには時間をかけて粘り強く進めてゆく他ないのだ。即断即決(の政治?)がカッコ良いともてはやされるのはお門違い。生きて行くことはいつだって面倒くさいのだ。それに耐えられないときわたしたちは知らず知らずのうちに独裁を選択してしまう。
まぁ、経済にがんじがらめなのは逃れようもないのかな。