昔から「問うに落ちず語るに落ちる」と言うが、その典型のようなことが大の大人から飛び出すのだから、人間どこででも何からでも学ぶことが出来るのだなぁと思う。
2019年の参議院選挙で当選し公職選挙法違反で当選無効となった問題の元議員。その選挙運動資金として自民党が1億5千万を用意した。そのカネがいったいどういう経緯で元議員に渡されたのか、そしてもともと政党助成金が原資であればそれは税金の使われ方の問題でもあるから、いち納税者としては然るべき責任ある立場から責任を持った答えが発せられるのを期待するのだ。
ところが幹事長(事実上の党ナンバー2)は「個別の選挙区の選挙戦略や支援方針については、それぞれ担当において行っている」と自分が関与していないと強調。さらに側近の幹事長代理が「幹事長が発言しているんだから、根掘り葉掘り、党の内部のことまで踏み込まないでもらいたい」と報道陣を牽制したという。
「問うに落ちず語るに落ちる」という言葉の意味を学ぶ人は、こういうことを言うのだなと覚えれば良い。ナント典型的。そんなに気色ばんじゃ「あぁ、やっぱりな、なんかあるな」とバレバレだし。
1億5千万が法律違反の用いられ方をしたのだから、その原資は税金なのかどうか、誰が責任者で決裁したのかが「根掘り葉掘り」の部類だとか「党の内部のこと」なのだとすんなり納得する人はいるだろうか。むしろ幹事長代理の牽制(恫喝?)を不快に思う人の方が多いのではないか、それこそ「党の内部」にも。
そして案の定、選挙における「それぞれ担当」のボス、その当時の選挙対策委員長が「正確にいえば1ミクロンも関わっていない」と言い出したよ。こういう応酬を「なすりつけ(あい)」と言うのだよね。勉強になるなぁ。